アメリカ新世代の作家の一人として注目されているポール・オースターの1990年発表六作目「偶然の音楽」
原題はThe music of chance。
幼い頃に別れた父からの多額の遺産を手にした主人公は赤いサーブを買って13ヶ月間のドライブ。偶然出会った若者に全資産を託したポーカー勝負に敗れ、負債を抱えることに。負債返済のためにひたすら石を積み上げ壁を作る作業を延々と行う。
前半の自由とコントラストを描く後半の閉塞感。全てを失った後にる壁を作り上げるということから感じる達成感の虚無性。そして唐突に訪れる残酷なラスト。
オースター独特のドライな文章のタッチに柴田氏の翻訳が素晴らしく、翻訳物独特の違和感はまったくない。
スピード感と飽きさせないストーリー展開。疾走するクールな無気力感。偶然を小説というかたちで表現できた名作だと思う。
次はオースターの代表作ニューヨーク三部作を読破予定。
私、若い頃からポールオースターが大好きなの!!
なかでも幽霊たちが特に気に入っています。やっぱり平さんとは合うわ~☆
ミラーンのブログ見ました。
ますます食べに行きたくなっちゃったよ!
おしゃれだし、カフェ風ってのがまさにカスミ好みだわよ。
投稿情報: かすみ | 2007年3 月21日 (水) 16:15
>かすみさま
突っ込みどころがさすがかすみさま。
オースターのニューヨーク三部作楽しみ。
東京ツアーも楽しみにしています♪
ミラーンにもおつき合いください。案内しますよ。
投稿情報: kazuh | 2007年3 月21日 (水) 22:12